お墓のいろは

実は理由があります!お墓のお供えに適した花、適さない花
・一般的に避けた方が良いと言われているのが「トゲのある花、毒のある花、香りが強い花、すぐに散る花」です。
・お供えの花ですが、必ずしも生花である必要はありません。
目次
実は理由があります!お墓のお供えに適した花、適さない花
もうすぐお盆の時期が到来。お花屋さんやスーパーマーケットの仏花コーナーには菊の花を使用した仏花が売られています。しかし、仏花にバラやユリ、椿の花が使用されているのは見たことがありません。
実は、これには理由があります。菊の花は様々な理由からお供えの花に適していると言われ、反対にバラなどの花はマナーとして適さないとされる根拠があるのです。
特に、椿はお供えだけではなくお見舞いにも不適切、持って行くと一般常識を疑われてしまう可能性があり、適さない理由を知っておいた方が良い花です。
今回の記事では、お供えに適した花、適していない花とその理由について解説いたします。
お供えに適した花
スプレー菊
お墓やお仏壇にお供えされている花で、まず思い浮かべるのは菊の花ではないでしょうか。その中でも小型の花を咲かせる、白、黄、ピンク色などの色がある菊。よく見るこちらはスプレー菊という種類で、日本や中国原産の菊がアメリカに渡って品種改良されたものです。
菊は花持ちが良く、丈夫で長く綺麗な花を楽しめるのでお供えの花として定着しました。また、旬の時期はあるものの、一年を通して入手可能な点も浸透した理由のひとつです。
菊は日本の国花として選ばれており、格式が高く花言葉は「高貴」と、冠婚葬祭の全てに適している縁起の良い花です。
カーネーション
母の日など、お祝い事にプレゼントするイメージのあるカーネーションですが、花持ちが良く一本当たりの値段がお手頃なこともあり、お墓などにお供えする花としてもよく選ばれています。花の色も定番の紅白の他に、ピンク色のものや、花びらのふちにだけ色が付いたものなどがあり、デザイン性が高いところもポイントです。
花言葉は「無垢で深い愛」、赤い花は「母への愛」、白い花は「純粋な愛」、ピンクの花は「女性の愛」と、お供えする故人に合った花言葉で選ぶのも良いかも知れません。
夏の暑さに強いリンドウ・トルコキキョウ
地球温暖化の影響もあり、日本のお盆の気温は年々上昇しています。お盆にお供えするのに適した、すぐにしおれず花持ちの良い花を紹介します。
リンドウは、お盆~秋のお彼岸の時期に咲く花なので、昔からよくお供えに選ばれていました。華やか過ぎず、落ち着いた青紫色は見た目もお供え向きですね。
茎がしっかりとした花なので、茎が痛まず十分に水を吸い上げられるリンドウは、夏でも花持ちが良くお盆の時期には特におすすめです。
花言葉は「あなたの悲しみに寄り添う」こちらもぴったりな意味です。
トルコキキョウは一年中手に入る花ですが、夏の暑さに強く、丈夫で花持ちが良いです。お供えでは白や紫の花がよく使われます。一重咲きと八重咲きがあり、一重咲きは仏事のお供え、八重咲は結婚式やフラワーアレンジメントに使用されることが多いです。
花言葉は「優美」「清々しい美しさ」です。
これまでは、お墓やお仏壇に供えるのにふさわしい花を紹介いたしました。では、反対に一般的なマナーとしてお供えにはふさわしくない花をこれから紹介いたします。
お供えに適さない花
お供えの花で、一般的に避けた方が良いと言われているのが「トゲのある花、毒のある花、香りが強い花、すぐに散る花」です。
トゲのある花
トゲのある花と言えば、華やかなバラ。トゲが殺生を思い起こさせるという理由でお供えには向きません。同じ理由でアザミの花も避けた方が良いでしょう。
毒のある花
お彼岸の時期になるとお墓の周りに咲いていることの多い彼岸花も、実はお供えには適さないです。彼岸花には強い毒性があり、死を連想させるのでお供えは控えましょう。そもそも、墓地に彼岸花が咲いているのはかつて日本の墓地がまだ土葬だった頃、毒のある花を植えて野生動物に遺体を食い荒らされないようにする為でした。
他に毒性の強い花には、意外ですが可憐なイメージのあるスズランや水仙も当てはまります。
香りが強い花
秋になるとどこからともなく香りの漂うキンモクセイのような花は、香りが虫を呼んだり、隣のお墓にも香りが漂って迷惑が掛かるという理由で適さないです。
すぐに散る花
椿や山茶花は、花の散るのが早く、また散る際には花が1輪まるごと落ちるのが首が落ちるようだと不吉なイメージがあるのでお供えに不向きです。病院のお見舞いでも同じ理由で適さないとされているので、わずかでも生死に関わる出来事、行事には縁起が悪いので持参しないようにしましょう。気にする方はとても気にしますし、非常識だと思われる可能性があります。
その他、適さない花
他には、花粉がこぼれ落ちるユリもお墓が汚れるという理由でお供えには適しません。中でもクロユリは「呪い」「復讐」の花言葉を持つ不吉な花ですので、お供えは絶対にNGです。
造花・プリザーブドフラワーでもOK
お供えの花ですが、必ずしも生花である必要はありません。生花を模して造られた造花や、生花を長期間楽しめるように瑞々しく保存加工されたプリザーブドフラワーもお供えしても問題の無い花です。造花はしおれたり枯れることが無く、水やりの必要もありませんので、なかなかお墓参りに来られない方でも、長く供えられるというメリットがあります。
また、自動搬送式の室内納骨堂など、一部では管理が出来ないという理由で生花のお供えが出来ないお墓があります。その場合は造花をお供えしましょう。
造花は100円ショップにも売っており、気軽に購入できるので故人が生前に愛した花を選ぶのも良いですね。
お花の本数は奇数がマナー
お供えの花ですが、花束やブーケのように大量の花を供えるのはあまりマナー的によろしくありません。お墓やお仏壇はお祝いの為のものでは無いので、かえって縁起が悪く感じられてしまいます。お供えの花は奇数にするというマナーがあり、一本では寂しいので3、5、7本にするのが一般的です。
一般的な花立は左右に二つあります。両方に生けるために花束は2束用意しましょう。
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樹木葬の【選び方】は?墓地・霊園選びのポイントをご紹介いたします
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まとめ
お墓やお仏壇に供えられる花は、適している種類と適さない種類があります。適しているものは花の美しさはもちろん、通年手に入る、夏でも丈夫など、実用性も考えられています。適さないものについても、死を連想させたり香りが強くて迷惑になるなど、理由がありますので事前に調べてからお供えの花を選ぶようにしましょう。
お供えの花は必ず生花である必要はありません。生花をかたどった造花や、生花を長く楽しめるよう加工したプリザーブドフラワーはお供えに適しています。
また、お供えの花は奇数にするというマナーがあり、一本では寂しいので3、5、7本にするのが一般的です。
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